2019年5月のゴールデンウィーク、カンボジアはプノンペンにいました。プノンペンからバスで4時間かけてシアヌークビルまで行き、そこからフェリーでさらに1時間行けば、楽園ロン島はそこにあります。透き通った海に真っ白な砂浜。そして1ドルで飲める冷えたビール。
本記事では、旅慣れた自分が初めてのカンボジアはプノンペンに一人旅し、そこで思いがけず、携帯の盗難に遭った経験を紹介します。また体験の中でカンボジアへ旅する際に役立つような知識も触れています。同じような被害に遭わないために、最後まで読んでてもらえば嬉しいです。
Contents
カンボジア入国でのトラブル
カンボジア男一人旅の幕開けはセントレアから始まった。セントレアからベトナム航空に乗り、ホーチミンを経由してプノンペンに渡る。ホーチミンまでのフライト時間は6時間。ホーチミンでの乗り継ぎ時間は1時間40分。微妙な時間だが、初めてホーチミンでもあり、ベトナムの料理がどんなものか空港でランチをとることにした。頼んだのはベトナム料理ではなく、タイでも食べたことがあるパイナップルチャーハンとタイガービール。
腹を満たしたところで、搭乗時間がきた。プノンペンまでのフライトは1時間であっという間だった。カンボジア入国にはビザを取る必要があり、空港でアライバルビザをとる。ビザ代30ドル、写真代10ドル(写真を持参すれば写真代は節約できる)
ビザ発行の手続きで思わぬ危ういトラブルにあうことになる。お金を支払ったのにもかかわらず、一向にビザを発行してもらえない事態に見舞われた。催促してみると再度お金を支払う様に求められ、20分程言い合いになり、最終的に警察を呼ぶと話したところなんどかビザを発行してもらえた。
ビザは事前に日本で取得するほうが望ましいかもしれない。多少高くつくが、トラブルに遭う心配がなくなる。何よりアライバルビザの取得は混雑し2時間は待たされたので、そういったストレスをなくすためにも今後はネットから申請、取得することができるe-Visaにすることをお勧めする。
プノンペンでの夜
ホテルはプノンペンのリバーサイド周辺、繁華街近くにある、サン&ムーン アーバンに泊った。プール、ジム、そしてサウナもついていて、料金もリーズナブルなホテルだけにお勧めしたい。ただ、”お客さん”を部屋に連れ込む際は、ジョイナーフィーとして追加料金10ドルがかる。それを考慮しても一度は泊る価値はあると思う。
ホテルでまったりした後、夜の繁華街を散策。辺り一帯が煌びやかなネオンを放っており、バーではビールを1~2ドルで飲むことができた。カンボジアの通貨はリエルのほかに米国ドルが使える。ドルやユーロについて日本で両替したほうがレートが良いため、予めドルを準備しておこう。なお、あえてリエルの通貨を持つ必要はなく、米国ドルで事足りる。
タイと近いからなのか、タイ料理の店も多くある。移動はGrabでトゥクトゥクやタクシーを使えばぼったくられる心配はない。実際はお釣りの計算をごまかされそうになったのだけど、指摘したら事なきを得た。(3ドルの料金に10ドルだして2ドルしか返ってこなかった。)ちなみにカンボジアではチップの習慣はないので、しっかりお釣りをもらおう。
マッサージのお店を多くみかけたが、そのうち1時間1ドルという激安のマッサージ店があり、入ってみることに。呼び込みの女性に連れられて意外にしっかりとしたお店に入り、服の上からマッサージを受ける。タイでマッサージを受けると強くて痛い場合も耐えられる方であったが、ここでのマッサージは地獄のようだった。10分で退散。カンボジアでマッサージを受ける際は、貴重品には十分に注意しよう。数人のスタッフがグルになって施術中にカバンからお金を盗まれたという話を聞いたことがあった。
地上の楽園ロン島
滞在しているホテルでロン島までの往復のチケットを手配してもらった。往復で50ドル。やはり現地のツアーで行くのが安くて安心。ホテルからシアヌークビルまで4時間、シアヌークビルからロン島までフェリーで1時間かかった。しかしながら、ファリー乗り場への到着が遅れてしまい、予約していたフェリーに乗り遅れることに。泣く泣く最終出発のファリーに乗った。追加料金はかからなかったのがせめてもの救い。十分な時間をとったつもりだったが、バスでの移動は途中の休憩で時間をロスしてしまった。東南アジアでは渋滞がひどいのは計算済であったが、2時間くらい待つ余裕が必要なのかもしれない。
シアヌークビルからほど近い離島にはパーティーアイランドと呼ばれるロン島と、静かなビーチのロンサレム島がある。一人旅の自分は賑やかなロン島を選んだ。透き通った海、白い砂浜。海は生暖かく、泳ぐのも気持ちよかった。
夜は適当なレストランで飯を食った。冷えたビールを飲みながら飯を食うのは最高だね。目の前でファイヤーダンスを見ながらスパゲティーとワインを嗜む。
その日の深夜、泊っているバンガローのバーテンダーと仲良くなってパーティーに行った。こいつが良いやつでバーの酒はくそ高いんだけど、何杯飲んでも無料。22歳で結婚してて嫁はタイ人。タイのバーで働いていた時に付き合ったらしい。そんで今は出稼ぎでここにきてるってわけ。英語もなかなか流暢。東南アジアで会う良いやつってなんか裏があって最後にチップよこせだの言ってくる輩が多いけど、この青年は純粋に良いやつだった。パーティーではオーストラリア人が踊り狂ってて、葉っぱの甘い香りで充満してた。懐かしい香り。まあ、俺はやらなかった。そんなところは真面目。
現地女とのトラブル
昨日は泥のように眠った。プノンペンで仲良くなった現地の女が会いに来て、一緒にアイランドホッピングのツアーに申し込む。もちろん、金は二人分自分持ち。なんだかなー。現地の女とちょっとした旅をするのは初めて。なんか、女がいると自由が利かなくなるし、色々面倒くさいなって避けてきたのだけど。まあ、一度経験してみようってことで、タイミングを少しずらして3日間一緒に過ごすことになった。
プノンペンまで一緒に帰ったのだけど、途中女から母親が入院することになったから金をだしてくれと。もちろん、やんわり断った。電話したいから携帯を貸してほしいと言わたので貸したら一向に戻ってこない。女の友達が200ドルくれたら携帯を返すと言い出し、どうにもならない状態になって、初めて現地の警察に行ったね。事情を説明して、被害届を貰ったのだけど、それを貰えるのに2日間もかかった。ホテルのスタッフに聞いたところ、無料で被害届をもらえるのは運がよかったらしい。普通は裏金を請求される。カンボジアでは警察も信用できない。
クレジットカードに海外の保険が自動付帯されていたので、日本に戻れば新品で帰ってくる。しかしながら、当時パソコンが壊れてて、携帯のバックアップをとっていなかったし、携帯のロックのバスワードもばれており、悪用の恐れもあった。(銀行、郵貯のアプリ、電子決済のクレジットカード等)帰国の直前まで警察や女に説得を続けたが無理で、結局お金を払うという選択をとることになった。
被害に遭わないための対策
初めての国とは言え旅慣れている自分が被害者になってしまったのは、完全に女を信用したというのが一番大きい。3日間一緒に過ごせば、誰だって情も沸くのではないだろうか。ここで、僕の失敗から今後同じような被害に遭わないために対策について話そうと思う。
①海外の保険に入る
一番重要なことが保険に入ることだけど、何も料金を支払って海外の保険に入る必要はない。大概のクレジットカードには海外旅行傷害保険が自動付帯されているので、事前に確認しておこう。
自分はマイルをためるためにANAのJCBカードを使っている。支出のほとんどをこのカードで負担にし、そこで得たポイントをマイルに変更できる。年会費はかかるがゴールドカードにすることでマイルの還元が大きくなるので旅好きにはおすすめ。クレジットカードは2枚以上持っていることが望しい。ブランドによっては取り扱ってないお店もあるため、カードによってブランドを変えておく。JCB、Visa、American Express、Mastercard、Diners club等。
②バックアップをとる
これも当たり前のように感じるけど、意外に盲点なのが、クラウドでバックアップとっているかだ。iPhoneを使っていればi-Cloudに重要なデータは無料でバックアップを取ってくれる。しかし、一定の容量を超えると容量を購入する必要があるので、すべてのデータのバックアップが取れるように容量を購入する。月々数百円程度の出費なのでケチらずやろう。そうすれば、いざ海外で携帯の盗難にあったとしても、写真や動画のデータを含む全てのデータは復元できる。また定期的にパソコンにバックアップをとる手間もなくなる。
②携帯にロックをかける
大概の人は携帯にロックをしていると思う。だけど、簡単なパスワードにしていはいけない。自分の誕生日等、連想しやすいパスワードの設定もやらないほうがいい。携帯を落とした時、盗まれたとき、破られないパスワードを設定することの重要性を身をもって学んだ。ちなみに女にばれた時の僕のパスワードは111112です(笑)
③自宅で盗まれた時のシミュレーションを行う
海外で携帯を盗まれるとパニックになる。冷静な判断を行えるよう渡航前にシミュレーションを行うことは大切だ。例えば、iPhoneの場合は”iPhoneを探す”をオンに設定することで、遠隔操作をパソコンから行うことができる。盗んだ相手に対してメッセージを送ったり、紛失モードにして個人情報にアクセスすることを防ぎ、電子決済をオフにすることができる。また場合によってはデータを消去するという操作もできる。事前設定が必要になるのでこれは必ず行っておこう。面倒くさがると僕のよう後悔することになるので。ちなみにパスコードを設定していない場合は、遠隔で設定することができるが、既にパスコードが設定されている場合は変更することができない。
④女を信用しない
一番重要な事は海外で人を信用しないということだ。特に女。外国人は日本人では考えられないような言動をとる。それは貧困からくることもあるし、国民性といった国の文化が影響していることもある。そのあたりは文化を勉強するだけではなく、経験して初めて分かることもある。まぁ、一番信用してはいけないのは、外国にいる日本人なのだが。
最後に
3日間寝食を共にした女に裏切られたのがとても辛かった。自分は外国に慣れていると思っていたが、実際は違ったのか。日本に戻って結構落ち込んでしまった。はじめてのカンボジアの旅がとても苦い思い出になってしまい、もう行くことはないと思った程だ。だけど、今冷静に考えてみると、僕は良くしてあげた相手は感謝すべきだと日本的な考え方をしていたのかもしれない。日本人なら誰もがお世話になった相手に対して感謝し、場合によってはお礼をする。”恩を仇で返す”ということわざがあるように、恩人に害を与えることは悪とされてきた。でも物価の安い貧しい国であるカンボジアの人が同じ考えであるはずがない。
外国で女を信用するな。最後はこの言葉で締めくくりたいと思う。外国では警察すらも信用できないし、当てにもならない。外国では全く想定できないような事が発生することを200ドル払って改めて学んだ。それは、”地球の歩き方”に注意喚起で書かれているような他人事の話ではなく、自分が被害者になって初めてそれが現実のものとなり、痛感するのかもしれない。外国で女を信用してはいけない。だけど僕はもう一度カンボジアに行き、人を信用してみたいと思う。
今プノンペンに来てます。同じルートで入国しまったく同じことをしています。自分が被害に遭わなかたったのは単なる偶然にすぎないと心します。旅行記とても面白かったです、ありがとうございました。
そう言っていただけるとモチベーションになります。ありがとうございます。